2020年5月
「野草さんぽ」in 東大本郷【オンライン】
※コロナ感染症流行により対面でのワークショップは中止
ゲスト講師は365日野草生活・のんさん。
本当は、東大のキャンパス内をのんさんと歩きながら野草探検をするはずでした。
■オンラインでも、子どもたちがより主体的に参加するには?
「オンラインで野草さんぽ、どうやる?」
「のんさんがどこか野草が生えているところに行って、オンラインでその様子を子どもたちに見てもらう?」
でも、それだと子どもは画面をただ眺めている時間が多くなってしまう。
子どもたちがよりオンラインでより主体的に参加するにはどうしたらいい?
そこで考えたのは、子どもたち「が」おうちのまわりを野草さんぽする方法。
「どんなところに野草が生えているか?」
「野草ってなんなのか?」
それがわかる動画を作成しました。
動画を見たあとに、おうちに届いたキットのなかに入っていたミッションシートを手に
子どもたちは野草さんぽに出発!
「ハートのかたちの葉っぱを探してみよう」
「つぶすとベタベタする葉っぱはないかな?」
「あまいにおいの葉っぱもあるよ。見つかるかな?」
「パチパチおとがする野草は?」
視覚、触覚、聴覚、嗅覚。すべての感覚を研ぎ澄ませて野草を探します。
■じっくり観察すると、自然と素朴な疑問が生まれてくる?
「たんぽぽって、綿毛の方がびょーーんと茎が長い。なんで?」
「野草って、よくコンクリートの隙間なんかに生えている。なんで?」
「ドクダミってとっても刺激的な香り。なんで?」
オンラインワークショップの前に、各自おうちのまわりで発見した、気になった野草の写真を研究所事務局まで送ってもらいました。
その写真をZoomで画面共有しながら、
ゲスト講師のんさんと子どもたちの野草対話がスタート。
「野草の色や形、触感など、すべてに理由があるんです」と、のんさん。
みんなの「なぜ?」から対話がひろがります。
オンラインだから、小さな野草も大きな写真で見やすかったですね。
■全国各地から集まった子どもたち。絶滅危惧種の野草もみつかる!
神戸、仙台、岐阜。オンラインだから都内だけでなく、日本全国いろんな場所に生きている野草の写真が集まりました。
今回は、飛騨高山より参加した子が発見した野草が、なんと「ヒメフウロ」(関東ではみることができない植物。独特のにおいがする)という絶滅危惧種だったという驚きの展開もありました。
■ワークショップのあとの時間
オンラインワークショップが終わったあと、
またすぐおうちのまわりを野草さんぽに出かけた子もいたようです。
自分が見つけた野草を共有できたこと。
他のお友達が見つけた野草を知ったこと。
誰かとコミュニケーションをとれたから生まれた自然なアクション。
今回、みんなが見つけた野草は研究所スタッフがのんさんのコメントつきで野草図鑑にまとめました。
季節が変わると、野草の景色もかわってきます。
次の季節にはどんな野草が生えているかな?
「事前に親子で外に出掛けて野草探しをしたことで、通常のワークショップより、能動的にオンラインワークショップに参加できたように思います。」
「普段見過ごしてしまうような植物も興味を持つようになったようで、外遊びの新たな楽しみができたように思います。」
「最近、なかなか外に出たがらないので、お散歩のきっかけになりました。」
保護者のみなさんからはそのような声を頂きました。