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ワークショップコレクションin仙台トラストシティ
レポート

2016年11月26日(土)27日(日)、宮城県仙台市の仙台トラストシティを会場として、東北地方で初めてのワークショップコレクションが実施されました。厚いコートがないと外にはいられないほどの寒さのなか、2日間でなんと県内外から約4000人の親子・家族にお越しいただきました。

 

仙台トラストシティは、有名な企業や店舗が多く入る複合開発施設。今回のワークショップコレクションは、この仙台トラストシティを所有・運営されている森トラスト株式会社様から、この場を仙台地域の方々との交流の場にすること、さらには未来を担うこどもたちに社会に根差した学び体験を提供することを目的とした発信をしていきたいというご相談からスタートしました。

 

仙台トラストシティに入居する企業や店舗、地元企業や仙台で活動しているモノづくりや学びにかかわる団体と連携し、全部で14のこども向け体験型プログラムが集まりました。内容も造形・プログラミング・電子工作・サイエンス・食育など、バラエティに富んだものとなりました。

 

最先端分野では、プログラミングでゲームを作る「やってみよう!プログラミングの『プ』(PCN仙台)」、電子工作を取り入れて懐中電灯を作る「プログラミング体験&電子工作体験(Codardojosendai)」、3Dプリンタを活用した「くるくる!色えんぴつゴマをつくろう(Fablab SENDAI FLAT)」など新しいモノづくりのツールを使ったプログラムがありました。

 

「仙台トラストタワー秘密のビルツアー(森トラスト株式会社)」では、普段は見ることができないビルの裏側を探検。ビルの構造や防災・安全のしくみ、裏側で働く人の重要さを知るプログラムとなり、こどもたちは説明に熱心に耳を傾けていました。

 

プロのバーテンダーと一緒に作るノンアルコールカクテル作り「キッズバーテンダー(ウェスティンホテル仙台)」では、プロのバーテンダーの方が「カシャッ!カシャッ!」とシェイクした途端に和やかだった雰囲気が一変。こどもたちが食い入るようにシェイカーを見つめていました。

 

「親子でたったひとつのお茶づくり体験(サントリーフーズ株式会社)」では、さまざまな茶葉から選びブレンドしたり、急須でのお茶の淹れ方、味比べなどを体験。こどもたちは「この茶葉とこの茶葉をたしてみると?」などまるで研究者のように配合を考えたり、試飲しながら楽しんでお茶についての知識を深めていきました。

 

栄養士から目の大切さや体質などを学びながら自分だけのブルーベリーパフェを作ったり(「おいしく学んで自分だけの『ブルーベリーパフェ』をつくろう」株式会社わかさ生活)、にぎらないおにぎり「おにぎらず」のランチボックスを作ったり(「栄養まんてん!自分だけのランチボックスを作ろう!」日清医療食品株式会社)、職人のようにそば打ちを体験できる「お蕎麦屋さんに教わる 蕎麦打ち教室(山形蕎麦としゃぶ鍋 焔藏)」など、栄養が体に与える影響や技術など、食の大切さを知るプログラムもありました。部屋中がいい香りに包まれて、体験のあともおいしい余韻に満ちていました。

 

手づくり系のワークショップでは、お花屋さんにクリスマスリースづくりを教わる「クリスマスリースアレンジメント(YOU KA EN)」、自分だけのオリジナルキャンドルをつくる「世界に一つだけのクリスマスキャンドルを作ろう!(Lamp of Hope)」など、この時期ならではの季節感を取り入れたものがありました。

 

ほかにも、クイズで言葉を伝える力を鍛えたり(「伝える力をきたえる!ことば紹介クイズ大会」株式会社ベネッセコーポレーション エリアベネッセ仙台長町)、新聞の中から自分の名前を探す字探しゲーム(「新聞でASOBO,新聞でMANABO!」株式会社河北新聞社)のような、ことばを中心にしたプログラムもあり、こともだちが真剣な表情で考え込む姿が印象的でした。

「キッズ向け簡単ヘアアレンジ(山野愛子美容室)」では、ちょっと背伸びした大人の女性を体験できることから、とくに女の子に大人気でした!

 

また、会場ではカラフルな付箋を画材にして、会場の壁一面に思い思いに表現をしたり、文字を描くなど、普段は大人の空間である貸会議室の壁にカラフルなアートが広がりました。

 

初日にはテレビ取材や新聞への掲載などメディア露出もあり、たくさんのコンテンツが盛り上がりを見せ、今後の東北でのワークショップコレクションの広がりの可能性や来場者の期待を感じた2日間でした。