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ワークショップコレクションミニin KMDフォーラム
当日レポート

2016年11月26日(土)、慶應義塾大学三田キャンパスにて 「ワークショップコレクションミニin KMDフォーラム」を実施しました。 当日の様子をご紹介します。

大学院生の研究発表の場と ワークショップコレクションがドッキング!

2016年11月26日(土)、慶應義塾大学三田キャンパスにて 「ワークショップコ レクションミニin KMDフォーラム」を実施しました。当日の様子をご紹介します。 今回ワークショップコレクションミニを開催することになったKMDフォーラムと は、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(以下KMD)の研究成果発表会の場。 会場の関係で、通常のワークショップコレクションは難しいため、小規模ながら もワークショップコレクションの魅力がつまった”ミニ”バージョンとして、初め て開催されました。 「ミニ」と言いながらもトータルテンボスさん、デッカチャンさんなど7組のよしもと芸人が参戦してくださる豪華なイベントとなりました。

 

今回のプロジェクトが発足したのは2016年1月。普段は勉学にいそしむ学生さんたちとの打ち合わせが深夜におよんだり、出演する芸人さんの魅力が伝わるワークショップの内容に試行錯誤したり……といった紆余曲折を経て、いよいよ11月26日(土)快晴のもと、無事ワークショップコレクションミニin KMDフォーラムを開催する運びとなりました。

 

学内の大教室2カ所でワークショップを開催

今回の会場は2つの大教室。それぞれの教室でお笑い芸人さんとのワークショップ「ハンパねぇ!Ototoでビックリ楽器をつくって演奏会!」と、毎年ワークショップコレクションに出展いただいている方々にご協力いただいたクリエイティブワークショップを行いました。参加者はのべ700名。 会場には未就学児~小学校高学年までの親子連れのほか、ワークショップを主催されている方々が見学に訪れる姿もありました。

 

お笑い芸人さんと一緒に新しい楽器づくりに挑戦!

まずはお笑い芸人さんとのワークショップからご紹介します。こちらは午前&午後の二部制。各会とも事前予約いただいた小学生30名が対象で、あらゆるものを楽器にできる電子工作キット「Ototo」で自分だけの楽器づくりに挑戦しました。

 

こどもたちならではの自由な発想で、アルミホイルや段ボールなど身の回りのアイテムと組み合わせオリジナルの楽器をつくるだけでなく、「おもしろくするためのコツ」や「伝えるコツ」をお笑い芸人さんたちから直接学べるというぜいたくな内容。

 

こどもたちは6グループにわかれ、それぞれのグループにリーダーとして芸人さんが1組、補助となるファシリテーターが1名ずつ加わります。KMDの学生であり、このワークショップの講師・渡慶次さんによるデモ演奏や楽器作りのヒントに続き、MCのトータルテンボス大村さんによる人を驚かせるときのコツ、同じくトータルテンボスの藤田さんによる人前で話すときに大事にしてることなどを聞くうちに、こどもたちの緊張もほぐれ、保護者の方々からも笑い声が。

 

楽器づくりを始める前に、まずは会場内に置かれたさまざまな生活用品や材料を探検。その後グループごとに話し合い、新しい楽器づくりに挑戦します。ハンガーや洗面器、フラフープなど、普段身近にあるいろいろな素材とOtotoを組みあわせ、音を出すため試行錯誤を繰り返します。みんなが驚くような工夫を重ねるうちに、あっという間に制作時間が終了。グループごとに発表する時間となりました。

 

発表は、グループリーダーの芸人さんが指揮者となって楽器を演奏したり、オリジナルソングを熱唱するなど、それぞれのグループの個性があふれるものに。楽器の音が出ないトラブルを、すかさず笑いに変えるテクニックはさすがです。

 

最後の記念撮影後には、グループリーダーだった芸人さんに抱きつき、別れを惜しむこどもの姿もありました。

 

デジタル系から手づくり系までそろったクリエイティブワークショップ

次にクリエイティブワークショップです。 こちらは5つのワークショップが展開されました。 毎年ワークショップコレクションにもご出展いただいているメロンモザイクさんのブースでは、18色のタイルを使って好きなモチーフのコースターをつくります。小さなこどもたちがタイルを一生懸命選び、ていねいに模様をつくっている姿が印象的でした。

 

コモジラ研究所では、タブレットに絵を描きその絵をプロジェクターで映し、アニメーションを楽しめます。なにげなく描いた自分の落書きが「動く」ことに驚き、目を輝かせる子どもの姿がありました。

 

CANVASが主催するキッズクリエイティブ研究所でプログラムを実施したこともある乙女電芸部さん。熱を加えることで自在に形が変化する「おゆまる」を使い、LEDと組み合わせて光るブレスレットをつくります。こちらは100名限定ということもあり、13時過ぎには終了してしましましたが、つねに行列ができる人気ブースでした。

 

オリジナルの3DプリンターでキーホルダーがつくれるLITALICOさん。3Dプリンターでのモノづくりやロボットのプログラミングなど4つのワークショップを実施されていました。話題の3Dプリンターが実際に試せるとあって、車のキーホルダーが出てくる過程を熱心に見つめるこどもたちが続出していました。

 

KMDの学生さんたちが行ったオムニバスワークショップでは、だれでも簡単に音楽制作ができる作曲ツールを用いて作曲したり、毎日の生活の中でなにげなく耳にしている音の中から自分の好きな「音」を探すワークショップなどが行われました。普段こども向けの研究をしている学生さんたちにとっても、実験や研究成果を発表するよい機会となったようです。

 

ゆったりとしたスペースでそれぞれのブースを満喫

当日は、朝いちばんの入場後、終了時間間際まで楽しんでいただいている親子連れの姿もありました。会場にお越しいただいた皆さんには、比較的ゆったりとしたスペースで、どのブースもたっぷり時間をかけて楽しんでいただけたようでした。

 

会場では、CANVASが日ごろから主催するキッズクリエイティブ研究所にご参加いただいていたこどもたちが、CANVASスタッフを発見し、しばし話し込むことも。 通常のワークショップコレクションに比べ、出展数は小規模なものでしたが、来場者数と出展数のバランスもよく、学生スタッフやファシリテータさんの協力もあってすべてのワークショップがスムーズに進行し、皆さんに楽しんでいただけるイベントとなったかと思います。会場まで足をお運びいただいた皆さま、よしもと芸人の皆さま、当日の運営をお手伝いいただいた皆さま、KMDの学生の皆さま、本当にありがとうございました。