CANVAS

こどもの“つくる”を応援する キャンバスマガジン

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未来の道具箱 #01

いつも使うクレヨンやはさみみたいに、いろいろなデジタル・テクノロジーを道具として使えたら、みんなはどんなものをつくったり表現したりするだろう?
「未来の道具箱」では、子どもたちのための、新しいものづくりや表現を広げるさまざまなツールについて、関係者の方へのインタビューやツールを使ったワークショップのレポートなどを通して紹介していきます。

今回紹介するのは、イギリスの「プリモトイズ」が開発した3歳から遊べるプログラミング知育玩具「キュベット」。昨年の11月から日本での販売を開始しました。愛らしい木製のロボット、プログラミング用の木製ボード、カラフルなプログラミング用ブロック、かわいらしい絵のワールドマップと、学習意欲を刺激する要素に満ちたストーリーブックがセットになったキュベットは、デジタル画面を使わずに、コーディングを学べる初めての教材として世界各国から非常に高い期待と注目を集めています。

キュベットとは?

以下の3つを使ってキュベットを動かすことができます。

キュベット
モーターが内蔵された木製のロボット。子どもたちは、キュベットにプログラミングして動きの指示を与えます。シンプルな四角い形で、手作りの工作を組み合わせてオリジナルキュベットにアレンジすることも。

コーディング用ブロック
触って動かせるプログラミング言語。ブロック1つが1つのコマンドになっているので組み合わせてプログラムをつくります。それぞれ緑色のブロックは前へ、黄色は左へ、赤は右へ、青はファンクション(ボードのファンクションラインに並べたブロックのとおりに動く)といった役割を持っています。

ボード
ブロックをボードにはめ込んでプログラムをつくり、キュベットに指示を出します。青い「ゴー」ボタンを押すと、はめ込まれたブロックの順番どおりにキュベットが動きます。 四角く囲まれた枠の中には青いブロックの指示をつくるためのファンクションラインがあります。

どうやって遊ぶ?

絵や模様が描かれた「ワールドマップ」の上でキュベットを動かせば、キュベットがマップの上を冒険したり旅をしたりする物語づくりを楽しみながらプログラムづくりに取り組むことが出来ます。街や深海、宇宙などストーリーが膨らむマップが用意されています。

※日本では未発売(2017年4月時点)

身近な材料を使って障害物や建物などをつくったり、迷路のようなフィールドをつくったり、様々な工夫で造形遊びと組み合わせることもできます。

使い方や遊び方のレシピ、教育者向けのガイドはweb上で公開され、自由に参照することが可能です。

IT・教育業界からの注目と評価

読み書きができる前の子どもでも遊べ、デジタル画面を使わずにプログラミングの基礎を学べる初めての製品として試作品の段階から注目を集めていたキュベットは、2016年、Kickstarterにて子どもの教育とIT技術を融合させたEdTech(エドテック)プロジェクトとしてはクラウドファンディング史上最高額となる160万ドルを90か国以上から集めました。多くのIT・コンピューティング業界の著名人もキュベットの開発を支援するなど、世界各国から注目されるプロジェクトとなっています。MoMAデザインミュージアムでの展示や、デザインに関する数々の国際賞を受賞するなど、独創性の面でも高く評価されています。

また、モンテッソーリ教育の専門家からは「子どもたちを楽しませ、満足させ、励ましてくれる製品」と評され公認の教具となっている他、シカゴやメリーランド、フランス・リヨンではSTEM(科学、技術、工学、数学)プロジェクトの教材としても採用されるなど、既に様々な教育現場での活用が始まっています。

つづく

第1話:初めてのコーディングツール 「キュベット」
2017.04.06 公開
第2話:子どもたちがプログラミングを学ぶということ
2017.04.17 公開