Exploratorium
サンフランシスコで最も人気な子ども向け科学博物館。年間50万人以上の人が訪れるようです。名前の由来になっている「探検、探究する」(explorer)という語がまさに空間全体を構成していました。
もともと倉庫だったということもあり、室内はかなり広大な1つの空間。そのほとんどが壁で区切られることなく“音”や“光”などカテゴリー間を行ったり来たりできるスペースになっています。
コンテンツごとの距離間もちょうどよく、子どもたちが次から次へとただひたすらに夢中になって遊んでいる様子が印象的です。
https://www.exploratorium.edu/
砂の乗っている天板をぐるぐる回しながら手で模様を描いている様子
琴のような仕組みのコンテンツ
ぐるぐる周って竜巻をおこす
これ知ってる!という王道の科学コンテンツもあれば・・・
身近な生活から顔を探す見立て遊び
目のまわりの写真の上にいろんな感情を表すことば
カバーを開けると笑ってた・・!
人はどこまで近づくと違和感を感じるのか、パーソナルスペースを体感できるコンテンツ
“科学”だけでなく、“アート”や“人の知覚”
さまざまな種類の体験型コンテンツであふれていました。
展示空間の中に、“the tinkering studio”というワークショップスペースがありました。 “tinkering(ティンカリング)”とは、もともと家にあるいろいろを修理してまわった修理屋(ティンカー)が由来となっているようです。今ではさまざまな素材や道具、機械を「いじくりまわす」こととして使われたり、教育のシーンでは手を動かして考えながらつくるという手法で使われることもあります。
私たちが訪れた時間はワークショップはやっていなかったのですが、ホームページをチェックするとたくさんの人が“tinkerers”として紹介されていました。
https://tinkering.exploratorium.edu/tinkerers
ホームページにもワークショップのサンプルがたくさん掲載されていました。 “science snacks”というネーミングや見せ方もさすがのセンスが光ります。
https://www.exploratorium.edu/snacks/
ミュージアムショップでかわいい自動販売機が目に留まりました。 なんとこれ、電子工作系キットの販売機です。クラフト紙を使ったシンプルなパッケージ、遊びの素材として手軽に購入できる(購入したくなる!)見せ方にも刺激を受けました。
California Academy of sciences
屋根の形がユニークなこの建物はサンフランシスコのゴールデンゲートパーク内にある科学博物館です。
地球のエッセンスをぎゅっと凝縮したような博物館で、プラネタリウムがあったり、熱帯雨林に生息する虫や植物、世界のいろんな海の海洋生物がなんと数万匹も飼育されています。
驚いたのは、その生き物たちの生き生きとした姿です。
博物館内にある大きなドームは熱帯雨林のゾーンです。この中では蝶や鳥が放し飼いにされています。ぐるぐる螺旋階段をのぼりながらてっぺんに到達するとエレベーターでいっきに地下までもぐります。そこは海の世界(水族館)が広がっていて空間設計の妙を感じました。壁がガラスでできたエレベーターが地上から海の中へと入っていくその瞬間は驚きとわくわくで身体が浮いてしまいそうでした。
ここは“Naturalist Center”で数百もの標本があり実際に触ったりデッサンできるようになっています。
私たちが訪れたのは閉館間際でしたが、残り時間を惜しむように入念にデッサンしたり、本を読んでいる子どもたちの姿が印象的でした。
ホームページに記されていることばも素敵です。
The Naturalist Center is home to hundreds of specimens and hands-on activities for all. Whether you’re 9 or 90, curiosity is always welcome.
年齢に関係なく、不思議と強く惹かれ没頭してしまう何か・・ curiosityはその人にとっての宝物なのだなぁと改めて感じました。
CANVASのワークショップや展示、カリキュラムや研修まで、参加する子どもたち、関わるおとななどすべての人たちのcuriosityを刺激できたらうれしく思います。