10/22(土)レポート

だんだん肌寒くなってきたこの頃、子どもたちも長袖をはおりはじめました。今日は、普段は入れない特別なお庭、サントリーホールの真上にある『ルーフガーデン』からスタートです!
　
ルーフガーデンに着いたとき、黒い布をかぶった杉井明美先生(あけみさん)が現れました。
今日は来月実施のプログラム「自然をまとう」用の素材となる植物の下見を行うようです。
自然をまとうコツとして、あけみさんが大きなススキを首の裏から、服に差しこんでみます。
ススキを大胆に背中から飛び出させている姿に、思わず子どもたちの顔もほころびます。
たたみ方を変えてスカートにしたり、ベルトにお花をつけたり、１枚の布から様々な装いが生まれます。
今度はみんなの番です。色とりどり、草もにおいも手触りも様々なルーフガーデンで、お庭中を散策してみます。実をつぶしてにおいを嗅いでみたり、柔らかな手触りのアスパラガスの葉をさわってみたり、思い思いの方法で探し、来月の準備をしました。ここから、どんな装いが生まれるのか、とても楽しみです。
　
さて続いては、メインガーデンに移動して、先月、丸くした種だんごの続きです。
大きな塊になった種だんごを、まずはみんなの親指と人差し指で輪っかを作ったくらいのミニだんごにしていきます。この前まで土に触るのもためらっていたいた子も、手が泥だらけになりながらも、どんどんミニだんごづくりをしています。だんだんと土や自然との距離が近づいているのかと思うと嬉しいです。
次にミニだんごに栄養となる肥料をだんごの中央に入れて、矢車菊(やぐるまぎく)の種を、芽がでやすいように浅く埋めます。種だんごは、水分をたっぷり栄養もたっぷりなので、種にとっては安心して育つことができる環境です。種だんご同士がくっつかないようにプランターに浅く埋めたら、準備は完成です。
子どもたちの植えた矢車草、来年の春に花を咲かせるそうです。
あけみさんからお土産にもらった種だんごも、おうちでも育ててくれたらと思います。
　
みんなが種から育てたお庭のアサガオも、花が枯れ、種ができる季節。
茶色くカラカラになった果実から種を取り出し、紙コップに集めました。
そしてメインガーデンでは、もうひとつ、あけみさんから種の紹介がありました。インパチェンスという小ぶりのお花の種です。
「よーく観ていて。一瞬だからね」の声かけに、いつも元気なみんなの間に静寂と緊張が漂います。
あけみさんが膨らんだ実をさわってみると・・・
ぱーん！　と弾けて種がまい、その実は形をかえてバネの様に丸まって形を変えました。種を遠くにとばせるようにこのような形になったのですね。
そのあとは、やってみたいさわってみたい！と、子どもたち。
そっとふれるその刺激だけで、種が弾け飛びます。(普段は雨でとびちるそうです。)
アサガオの種を収集した紙コップにはいつのまにか、様々な種や、種の抜け殻が集まっていました。
　
お部屋にもどったら、次はアトリエの時間です。
今回は『種の学校』です。自分だけのオリジナルの種をつくります。
お部屋でのネジのように土に埋まっていく種の話や、あけみさんが持ってきてくれた空を舞う種・・・何より、今日は様々な本物の種にも触れました。
そんな様々な種の個性・力強さを学んだあとは、紙粘土などを使って、「こんな種があってもいい」をつくります。
みんなから出てきた種は虹色の種や、ニコニコ顔のバイキンの種、この種はそのあと、どんなお花を咲かせるんだろう。色々なストーリーがつまった種が生まれました。