子どもも大人もご一緒に『うんこしりとり』
そして、最後の本を紹介します。『うんこしりとり』
(『うんこしりとり』読み聞かせ)
この絵本は絵本を閉じてから始める本です。しりとりを始めるきっかけづくりの本です。また本にはいいうんこが思いついたら応募できる用紙が付いています。これを書いて応募すると、抽選で10名様にうんこサイン兼カードを。第一回は450通のうんこが全国から届いて、二日間かけて10個のうんこを選びました。おととい第二回を締めきって、80通くらいうんこが届いたので、今日家で審査しました。うんこしりとりは、アニメーションにもしたりしています。一つとして遊びとしてうんこしりとりが日本中に広まればいいなと思っています。これは僕が中学校の時に授業中考えた遊びなんです。授業中、窓側の席で空を見上げながら、一人で心の中でうんこしりとり。教科書を見ているとコロンブスとか出てくるわけですよ。そうすると、コロンブスもうんこしていたのかなとか、コロンブスのうんこはどんなのかなとかをいろんな授業中にずっと想像するわけです。いつの間にか、うんこしりとりって本になるなって思ったんですよね。いつかやりたいと。それを出版社に見せた。作ろうと思えば200ページくらいうんこの本もできる。でも、むしろ一瞬で読み終わるうんこしりとりにした。そのあとみんなの頭の中でうんこしりとりがつづいていくきっかけになればいいなと思ったので、少ないページ数で、小さくかさばらない本にしました。そして、うんこだけに色を使うことにした。あくまでも主役はうんこなので、うんこ以外は白黒です。カッコよくおしゃれに作ろうかなって思いました。あとはどこから飛躍をいれるかがポイントでした。しりとりは突拍子もない言葉が出てくる場合がある。この本では飛躍の角度を上げていって、何でもありという印象を残すようにしました。
この本作りがやり取りも色構成も制作過程がすごい楽しかった。だって会話が全部うんこですから。
小学生の頃の心のまんまですね。
それで出来上がってアニメーションもつけようと思った。。Youtubeで1年間流しました。表紙にはUVニスを塗ってます。うんこだけ光らさないともう僕はこの本作れませんって言って。笑 うんこをみずみずしくしたくってこういう風にしました。
そんなにみずみずしいものってありましたっけ?
作るにあたって、すごいうんこの作り方を開発した。アイディアを形にするために、どうすればいいかをいつも考えるわけです。うんこをどうやって表現すればよいかっていうことを考えたうえで、いろいろ試行錯誤した結果、うんこの作り方を自分で生み出した。それが見事なもので皆さんに見ていただきたい。うんこを作りたいなって思うんですけど。これはぜひ皆さんに家に帰ってやっていただきたい。
中学生の時にうんこしりとりをしていたなら、高校男女共学でも対して状況は変わらなかったかもしれないですね。
(みんなでうんこをつくれるように準備する。)
うんこを作るのに必要なのはこの鉛筆とうんこ用の紙を一人一つずつ。
みんながうんこを作っている様子を撮影しているのがいいですね。
(みんなでうんこをつくる)
あとでうんこ争奪戦ですね。一つアイディアが生まれたときに、それをどうやって形にするのかというところが僕は楽しいです。アイディア重視。そして、形として生み出してあげることを大事にしている。くだらないことですけど一生懸命やっている。いろんな絵本が世の中にあっていいと思うんです。僕の絵本は遊び感覚の一つとして作っているので、誰がどういう風に遊んでくれても構わないし、おもしろいなとかゲラゲラ笑ってくれた人と何かの機会があってつながっていくのがおもしろい。その都度おもしろいことを考えて形にしているだけなんですね。子どものためにとかそういうことは考えてない。年齢も性別も含めて個性だと思うので大人ももちろんオッケーで。世の中にはいろんな人がいて本当におもしろい。10年ぐらい活動してきて、人によく言われる僕のテーマが、tupera tupera さんは人と人ですよねって言われる。人とつながったりすることで新しいものが生まれていく。僕は本当に人に育てられているって思っています。今日も編集者の方の名前を言っていたけれど、人によって違う視点でいろいろ見ていることがわかる。こういうの向いているんじゃないの?とか、自分が思っていないような提案がある。ワークショップや他の仕事も同じ。こちらからやりたいと言ったわけではなく、こういうの向いてるんじゃないですか?とか新しいこと一緒にやりませんか?と言ってくれた時に、新しい自分の引き出しを何とか開けてみる。そして全力でそういう人と新しいものづくりを楽しむ、というのを続けてきた。みんな、開けたことのない引き出しをいっぱい持っているはずで、それを開けていくのがおもしろい。人に出会うことが最大の刺激です。僕は将来のことは思い描いていないんです。来年どういう本を作ってるかとか、どういう人と出会って、どういう活動をしているか、を楽しみにしている。まさかうんこの本作ることになるとは思わないじゃないですか。やっぱり、何が起こるかわからないのがおもしろいし、いろんな人とつながっていくのがおもしろい。ぼくはものづくりを通していろんな人とつながっていきたいと思っています。
そういうことで、うんこ争奪戦やりましょうか。
じゃあ、最後うんこ争奪戦で終わりにしますか。
うんこほしい人ー?
みんなほしいですよ。
じゃあ、じゃんけんして。
(じゃんけん大会)
(勝者決定!)
僕は専門的な知識は何もない。コラボレーション前提ですから、知らないことは専門家に聞けば何とかなる。いろいろな人に助けられつつも、好奇心はあるので、その都度新しいことに関心をもって、反応をしています。そういう感じで活動しています。今日はとても楽しかったです。
そういっていただけると、うれしいです。その人柄と好奇心が人の輪つなげて新しい作品につながっているんだろうな、ということがとても良くわかりました。そして、子ども心満載。だから子どもの心もとらえ、魅了してやまない。
38歳ですけど。
最後に告白しなくても大丈夫ですよ。