デジタルえほんがきるまで
石戸とのインタビューでは、作品づくりにおいて大切にしていることや、テクノロジーとこどもを取り巻く環境などについて語っていただいたアーロンさん。別の日には、こどもたちのプログラミングのワークショップにゲストスピーカーとしてご登場いただきました。そこで、最後に番外編として、、ワークショップでのこどもたち&アーロン先生の質疑応答をお届けします。
ひとつのゲームを作るのに 何時間ぐらいかかりますか?
「何時間」という単位ではなく、もっともっと時間がかかります。
1日ぐらい?
4~6カ月くらいかな。
そんなに!?
(大きくうなづきながら)
映画制作に例えることが多いんですが映画は3~4年かかることもあるといいますよね。 なぜそんなに時間がかかるのかというと、映画を作るにはたくさんの仕事をひとつにまとめる必要があるから。
アプリも同じでイラストや監督、プログラミング、音……などたくさんの仕事をまとめてひとつの作品にしていかなければならないので、とても時間がかかるのです。
アプリをつくる際、 いちばん大事な仕事はなんですか?
難しいですね。 「いちばん」というものはないと思います。 たくさんの要素が集まり ひとつの作品になることが大切なので。 でも、どうしてもと言われたら おそらく「いいアイディアをもつこと」ですね。 ゲームやアプリを作りたいと思ったら、 「考える力を養うこと」が必要だからです。 ときには、私たちがつくるアプリが すでに世の中にある場合もあります。 でもその場合は、 既存のアプリよりいい物を作ろうと努力します。
アプリのほかには何かつくっていますか?
私たちの会社は設立して3年になりますが、 アプリのほかにもおもちゃづくりにも挑戦しています。 こんなぬいぐるみをつくっています。
おもちゃづくりとアプリづくりの違いは何ですか?
おもちゃはアプリづくりと全然違います。 おもちゃを作ったら、 大きな倉庫にしまわないといけませんが、 アプリはどこにも保管しなくてもいいのです。
アプリのいいところってなんですか?
世界中の人に作品を売れることですね。 必要なのはインターネットの接続だけ。 だから、私たちのアプリには言葉もボタンもありません。 世界中の人が遊べるようアプリをつくっているのです。
“言葉がなくても伝わる”ということを考えながら 私たちもこれから デジタルえほんを作っていけたらな、と思います。 日本にお越しいただき、 貴重なお話をお聞かせいただいて、 本日はありがとうございました。