CANVASでは、いろいろな企業や行政の方々と共同プロジェクトを行うことも多くて、その中で山添さんとご一緒にワークショップを実施することもあります。その取り組みもご紹介しますね。
例えばこれは、東京ミッドタウンでのデザインタッチというイベントで、高さ7mくらいのアーチをつくって、そこで風ぐるまのワークショップをしました。
大きかったね~
風車を持って、会場の芝生広場を走り抜けたくなるような、そんなこどもたちの「動きかた」の設計まで考えたようなプログラムでしたね。
これは、東急電鉄さんとのまちづくりのプロジェクトの一環で、二子玉川の駅前の広場で、すずらんテープのトンネルをつくりました。駅前に、みんなで大きな遊具をつくるような感覚でしたね。
これは「多摩川」がテーマだったんだよね。多摩川がすぐ近くに流れてるから。だからすずらんテープも青で、川っぽいでしょ。こういうワークショップを 、CANVAS といろんな関係者と一緒にできたのは思い出深いね。良くこんな企画を OK としてくれたな、というところも含めて。
ですよね。。実は、テレビ関連のこともやっていたりしますよね。ワークショップ形式で CM つくったり。
Eテレの教育番組のコーナーのためのワークショップもやったりしましたよね。
「ワークショップ」のいろんなかたち
こういう風にいろんな形でプロジェクトを重ねていくと、「ワークショップ」という形そのものがどんどん広がる。「こどもだけのミュージアム」は、そのワークショップの形自体について考えて、「空間」・「素材」・「道具」だけでワークショップにならないかなって仮説のもと実施しました。
そういうことを思いついたインスピレーションのんおもとは、山添さんの美術作家としての作品である「ものづくりの棚」がきっかけなんですよね。
これは美術展に出展したやつだね。「ものをつくりたくなる」棚を展示した。巨大なカッターマットを置いておく、とかね。「こどもだけのミュージアム」はつくるための「市場」っていう感じだよね。きれいすぎる言い方だけど、「何を見ても宝物に見えていく」みたいな感じだよね。綺麗すぎるけど。(笑)
でも本当にそうですよね。素材と道具を選びながら「おっ!」っていう気づきが生まれて、好きな場所で、好きな道具と素材で、好きなようにつくることができる空間。究極的には、その場におとなはいらないのかもしれない。おとなの最適なかかわり方の最小単位や、本質を考えるきっかけになるかもしれないなと。ぼくは、この現場では、よく東急ハンズの店員さんみたいな感じ?ってスタッフには言ってましたが。(笑)
市場だからね。すごい究極的に言っちゃえばおとながいらないのが理想といえば理想。なにがつくりたいのかこっちはわかんないから。こどものつくる気持ちだけ重要視してあげればいいと思う。基本的には「興味を持つ」ことが起点でそれがすべて。たいしたものはできないかもしれないけど、気づきはたくさんあるはず。あ、でもこういうワークショップも、ときどき、ものすごい「奇跡」みたいな作品が生まれるよね。
そうですね。重要視してるのはきれいなもの、見栄えの良いものをつくることだけではないかもしれませんが、すごいものつくる子、いますよね。
うん。一方で大事なことだよね。そういう「奇跡」をつくる時間。平均的なものができるんじゃなくって、ものすごいものができること。5回のうち1回 いや、もっと少ないかな。確率的にはすごい低いけどね、ほんとう。奇跡を待ってる時間。
その待っている感覚というのは面白いですね。